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一番身近な口腔トラブル「虫歯」

お口の中には細菌が沢山住んでいます。食べ物を食べると口の中の細菌が酸を出し、その酸が歯を脱灰します。細菌は汚れの溜まっている場所に集まるため、歯磨きが不十分であると汚れが詰まり、虫歯に繋がります。

虫歯の初期症状には水がしみるなどがあります。この状態で虫歯の治療を行なえれば、歯の神経を取らずに1~2回の治療で治すことができます。
しかし、放置すると虫歯がさらに進行して歯の神経が直接細菌に触れてしまい、ズキズキとした強い痛みを感じます。
痛みを感じたら、早めの治療をお勧めします。できるだけ歯の神経を残しましょう。

あなたのお口の中に“銀歯”はありますか?

現在お口の中に銀歯が入っている患者さんは、保険治療の範囲内で治療を選択されたという方が多いと思います。
一見硬くて丈夫に見える銀歯ですが、長年使用することによるデメリットも多く挙げられます。

  • 金属アレルギーを引き起こす原因

    日本の保険治療「銀歯」で使われているパラジウム合金。一見硬くて丈夫そうな金属も徐々に腐食して溶け出し、体に良くない銀イオンが発生することで金属アレルギーを起こす恐れがあります。

  • 二次的な虫歯になりやすい

    歯と銀歯の接着面が流れ出てしまった隙間に虫歯菌が侵入すると、知らぬ間に虫歯になってしまうことがあります。銀歯の下の虫歯はレントゲンに映りにくいため、発見が遅れて重症化しているケースも多いです。

  • 微弱な電流が発生することによる全身の不調

    銀歯は金属でできているため、お口の中で微弱な電流を発しています。長年の積み重ねにより、頭や目の痛み、肩こり、めまいなどに繋がることがあります。もしかしたら、原因不明の不調は銀歯のせいかもしれません。

  • 自分の健康な歯を傷つけやすい

    銀歯は自分の歯よりも非常に硬い素材でできています。長年強く噛み続けたり、寝ている間の歯ぎしりによって、銀歯を付けている歯や、その噛み合っている歯に小さなヒビが入ることがあります。

過去に治療した歯を見直しましょう

金属アレルギーの治療は、アレルギー源となっている歯の金属をお口の中からすべて取り除いても、症状が治るまでには数ヶ月、人によってはそれ以上かかることがあります。それぞれのお口の状態により異なりますが、金属が含まれる歯を、金属アレルギーの心配が無いセラミックに置き換えることをお勧めします。

10年後の残存率について

10年後の歯の残存率は、毎日のブラッシングも大切ですが、治療方法の選択でも大きく左右されます。一生使っていただく、ご自身の大切な歯です。よく相談し、よく考えてみてください。

  • 金属類・・・63%
  • コンポジットレジン(白い詰め物)・・・70%
  • セラミック類・・・95%

銀歯を使わずに虫歯を治療する方法

虫歯治療により削った歯には、詰め物・被せ物をしなくてはなりません。
その治療に使用する詰め物・被せ物には、大きく分けて「保険が適用されるもの」と「自費治療となるもの」があります。

セラミック

人体に優しい陶材でできており、金属アレルギーの心配がありません。セラミック自体は劣化しないので接着面の隙間から虫歯になる心配がほとんどなく、汚れが付きにくいツルツルとした表面のため、虫歯になりにくい構造といえます。
また、透明感のある素材を使用しているため審美性が高く、天然の歯のような自然で美しい白さを出すことができます。保険適用のコンポジットレジン(プラスチック)とは異なり変色しにくいため、白さを長くキープできることもメリットです。

コンポジットレジン(プラスチック) ※保険適用

保険が適用されるので安価です。ただし、強度が弱いので奥歯や大きな面積の虫歯には適しません。銀歯と同じく二次的な虫歯にもなりやすいです。

詰め物・被せ物について

それぞれの素材の使い分け方、メリットとデメリットをしっかりとご説明したうえで、治療を進めます。

詰め物(インレー)

セラミックス(自費)
メリット
  • 人の歯(エナメル質)に最も近い材料
  • 生体親和性が非常に高い
  • 歯質や神経が感染しない
  • 虫歯になりにくい
  • 金属アレルギーに絶対ならない
  • 長期耐久性が多くの論文で証明されている
  • 保険治療より歯を削らずにすむ
  • 天然歯と非常に近い色
デメリット
  • 強い衝撃を与えると割れることがある(歯を守るというメリットでもある)
  • ※ケースに応じて保証をしています
金銀パラジウム合金(保険)
メリット
  • 保険が適応できるもので安価
デメリット
  • 見た目が悪い
  • しみやすい
  • 噛んだ時に痛みが出やすい
  • 2次的な虫歯になりやすい
  • 硬いので自分の歯を傷つける
  • 金属の溶け出しによる歯や歯ぐきの変色・金属アレルギーを引き起こす可能性がある
  • 虫歯以外の健康な歯も削らなくてはならない
コンポジットレジン(CR)(保険)
メリット
  • 保険が適応できるもので安価
デメリット
  • しみやすい
  • 噛んだ時に痛みが出やすい
  • 2次的な虫歯になりやすい
  • 時間の経過により変色する
  • 柔らかすぎるので擦り減りやすい
  • 大きな面積の虫歯には適応しない

被せ物(クラウン)

SS(全て2層構造)
見た目 95%
安全性 ★★★★★
メリット
  • 天然の歯に近い透明感のある色と硬さ
  • ほとんど変色しない
  • 2次的な虫歯になりにくい
  • 金属の溶け出しによる歯や歯ぐきの変色・金属アレルギーにならない
デメリット
  • 強い衝撃を与えると割れることがある(歯を守るというメリットでもある)
  • セラミックの硬さ430Hv(自然の歯…400Hv)
S(見える所のみ2層構造)
見た目 85%
安全性 ★★★★★
メリット
  • 天然の歯に近い透明感のある色と硬さ
  • すべて2層構造のものより安価
  • 2次的な虫歯になりにくい
  • 金属の溶け出しによる歯や歯ぐきの変色・金属アレルギーにならない
デメリット
  • 強い衝撃を与えると割れることがある(歯を守るというメリットでもある)
  • SSよりも硬い
  • セラミックの硬さ500Hv(自然の歯…400Hv)
セレック
見た目 75%
安全性 ★★★★★
メリット
  • 歯と体によく、特に神経が残っている場合1番良いとされている
デメリット
  • SS・Sよりは審美的に劣る場合がある
金銀パラジウム合金(臼歯に対応)
見た目 0%
安全性
メリット
  • 保険が適応できるので安価(臼歯に対応)
デメリット
  • 見た目が良くない
  • 2次的な虫歯になりやすい
  • 硬いので自分の歯を傷つけやすい
  • 金属の溶け出しによる歯や歯ぐきの変色・金属アレルギーを引き起こす可能性がある
前装鋳造冠(前歯のみ対応)
見た目 70%
安全性
メリット
  • 保険が適応できるので安価(臼歯に対応)
    ※見える場所にプラスチックが貼ってあります。
デメリット
  • 2次的な虫歯になりやすい
  • 噛む面は金属なので自分の歯を傷つけやすい
  • 金属の溶け出しによる歯や歯ぐきの変色・金属アレルギーを引き起こす可能性がある
  • 前歯しか保険適応にならない

虫歯を作らないための“フッ素塗布”

フッ素は身の回りにある土や水、草や木などの植物に含まれており、私たちも毎日食べ物や飲み物から取り入れています。
人間の身体、特に歯や骨を丈夫にする作用があるため、虫歯予防にも活用されています。
歯に作用されると表面から取り込まれ、歯の結晶の一部となり、歯を丈夫にさせることで虫歯を防ぎます。
また、歯のエナメル質もまわりにフッ素があると、一度脱炭した部分の再石灰化を促進し、エナメル質の補修がしやすくなります。
ステイン(着色)予防にもなると言われており、フッ素塗布のメリットは数多くあります。

定期的なメンテナンスで
自分の健康な歯を維持しましょう

毎日のブラッシングでは取り除ききれない歯垢や歯石が、虫歯・歯周病に繋がります。いくら頑張って歯磨きをしても自分では取り切れません。3カ月に1度のメンテナンスで、虫歯・歯周病になりにくい口腔環境を目指しましょう。

予防歯科

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